嘉納治五郎と100年レガシー

What is YOG?

ユースオリンピックゲームズ(YOG: Youth Olympic Games)とは、15~18歳の若者を対象とした、スポーツと文化、教育を融合させた国際総合スポーツ大会であり、国際オリンピック委員会(IOC)が2007年のグアテマラ総会で創設した「第三のオリンピック」です。その目的は、世界のヤングアスリートを教育し、彼ら、彼女らがオリンピズムに代表されるスポーツの価値を学習して社会におけるアスリートの役割と責任を体感し、人生における真のチャンピオンとなっていく手助けをすることにあります。

YOGは通常のオリンピックと同様に夏季大会と冬季大会があり、冬のオリンピックが開催される年にYOG夏季大会が、夏のオリンピックが開催される年にYOG冬季大会が開催されます。第1回YOG夏季大会は2010年8月にシンガポールで、第1回冬季大会は2012年1月にオーストリアのインスブルックで開催されました。また、第2回夏季大会は2014年に南京で、第2回の冬季大会は2016年にリレハンメル(ノルウェー)で開催予定です。

Why YOG?

YOGは、若者のスポーツ離れを危惧するIOCのジャック・ロゲ会長の発案により創設に至りました。

オリンピックは今や世界最大のスポーツの祭典となりましたが、過度な商業化や勝利至上主義によってもたらされる弊害にも悩まされています。またテレビやパソコン、テレビゲームなどの普及は、子どもたちをより一層スポーツから遠ざけている要因の一つにもなっています。IOCのロゲ会長は、テレビなどスクリーン文化にかじりつく様を「スクリーン病」と形容しましたが、正にこのスクリーン病の影響で、スポーツに参加する子どもの数が先進国であればあるほど減少している現実は否定できません。そういった状況は、突き詰めればスポーツ文化の消滅につながり、オリンピックの存在意義も消えてしまうことになります。そこで、オリンピック・ムーブメントの原点に立ち返り、スポーツと教育・文化を融合させ、より良い社会の実現に向けて青少年を教育していく新たな枠組みの導入が必要な時期に来ているのではないか。そのような危機感を背景にして創設されたのがYOGでした。

ロゲ会長は「YOGはオリンピックの縮小版コピーではない」と繰り返し述べています。通底する哲学はオリンピックと同じでありつつも、YOGは全く新しいコンセプトのもとに開催される新しいイベントです。ここでは通常のオリンピックに時折みられるテレビ放映やマーケティングへの過剰な配慮はなく、競技とCEPなどの教育活動とのバランスが最重要課題として取組まれます。そのため、大会開催に際してIOCは組織委員会への多額の開催費補助金に加え、全参加選手及び役員の渡航費と滞在費を補助し、大会の持続的な開催を支えています。YOGは正に、オリンピック・ムーブメントによる「世界のユースに対する投資」(ロゲ会長)として位置づけられます。

What's in YOG?

YOGでは、スポーツ競技だけでなく「文化教育プログラム(CEP: Culture and Education Programme)」と呼ばれる教育プログラムが行われ、参加するアスリートは競技の合間や前後にCEPへの参加が求められます。CEPではオリンピズムやスポーツの価値を学び、人生における真のチャンピオンとなるための知識やスキルを学びます。また、FacebookやTwitterなどソーシャルメディアの活用方法、メディアトレーニングなども行われ、一流のアスリートに必要なスキルも学べるプログラムが展開されます。

YOGではスポーツ競技にも工夫があります。実施されるスポーツは実際にオリンピックで行われる競技が採用されますが(シンガポール夏季大会では2012年ロンドン・オリンピックと同じ26競技を実施。インスブルック冬季大会では2014年ソチ冬季オリンピックと同じ7競技)、男女混合やNOC混合のイベントが実施される等、スポーツを通して多様性を理解し、国際理解を促す仕掛けが多々存在します。また、オリンピックではまだ実施されていない新しいフォーマットのイベント(バスケットボールの3 on 3、トライアスロンのリレー競技、アイスホッケーのスキルチャレンジ、 スキーハーフパイプ等)が行われ、オリンピック・プログラム自体の進化を図る機会にもなっています。

Who participates in YOG?

YOGに参加するのは15~18歳のヤングアスリートで、その参加資格は各国際競技連盟の基準に基づきジュニアレベルの世界選手権等で規定の成績を収めたアスリートや競技団体に付与されます。また、世界中の若者を一堂に集めるという開催理念から、特に夏季大会では各NOCに最低1人以上の参加資格が与えられています。
参加者するアスリートの数は、夏季大会は約3600人、冬季大会では約1000人となっており、実際のオリンピックの3分の1以下の規模の大会といえます。

YOGにはアスリートの他に、ヤングアンバサダーとヤングリポーターと呼ばれる若者が参加します。ヤングリポーターは、スポーツジャーナリストを目指してジャーナリズムを専攻している大学生、あるいは既にその道で働き始めている18~24歳の若者を対象としたプログラムです。IOCによる選抜を経て第1回シンガポール大会には26名の若者が各5大陸から選出されました。彼、彼女らはIOCによるトレーニングを経て、YOGの期間中に名だたる世界のジャーナリストに入り交じりながら取材を続け、IOCのYOG特設サイトやFacebookに記事を発表します。

ヤングアンバサダーは各NOCの推薦に基づき選抜され、YOGに参加するヤングアスリートと共に選手村に宿泊し、良き相談役となるとともにCEP参加をサポートします。CEPの殆どはIOCの公用語であるフランス語と英語で進められるため、特に日本のユース世代には言語のサポートが必須といえます。

このように、IOCはYOGを通して、アスリートだけでなく、スポーツの発展には欠かせないメディアやサポーターの育成も手がけているといえるでしょう。

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