活動報告

2011/5/10-11  ジュネーブ

第2回スポーツ・平和・開発に関する国際フォーラム参加

国際オリンピック委員会(IOC)が国連平和と開発のためのスポーツ事務所(UNOSPD)と共催した第2回スポーツ・平和・開発に関する国際フォーラム(International Forum on Sport, Peace and Development)に参加しました。

このフォーラムはスポーツを通した平和推進運動及び国際開発をテーマとし、IOC国際関係委員会によって運営されています。第1回目のフォーラムは、国際オリンピック休戦基金(IOTF)との共催で、2009年5月、ローザンヌのオリンピック・ミュージアムで開催されました。(第1回フォーラム詳細
第2回目となる今回は、国連事務総長の直属機関であるUNOSDPとIOCの共催で、国連ジュネーブ事務局において開催されました。2日間の会議には、各国政府関係者、国際競技連盟(IF)、各国オリンピック委員会(NOC)、NGO、研究者ら100カ国以上から約350名の参加者がありました。

本フォーラムの開会にあたり、IOCのロゲ会長がスピーチを行いました。その中で、スポーツを通した平和と発展への貢献はオリンピック・ムーブメントの始まりからずっと中心課題であったこと、そしてその目的に向かいより効果的で確実な成功を収めるためには、各国政府、国連機関、スポーツ団体、NGO、一般社会の連携、パートナーシップの樹立が不可欠であると強調されました。

また、フォーラム第2日目には潘基文国連事務総長が講演を行うなど、IOCと国連がこの分野においてますます連携を強化していることがうかがえます。潘事務総長は講演の中で、スポーツを通した平和と開発に関するIOCの業績を讃え、スポーツがミレニアム開発目標達成のための有効なツールであることを確認し、社会の発展と平和構築・維持活動に今後ますますスポーツの力が重要であることを指摘しました。

この他、国際オリンピック委員会、国際競技連盟や各国オリンピック委員会、NGO、世界保健機関(WHO)や国際連合児童基金(UNICEF)といった関係国連機関によるプレゼンテーションも行われ、平和構築・維持活動、コミュニティ開発のツールとしてスポーツを活用している様々なプログラムが紹介されました。

IOCは2009年に国連オブザーバ資格を取得しています。2010年9月に開催されたミレニアム開発目標サミットでは、IOC理事のナワル・エルムタワケル理事がIOCを代表してスピーチを行いましたが、同サミットの決議においてスポーツがミレニアム開発目標達成に向けて非常に有効なツールであると指摘されています。(詳細

このフォーラムでは以下の10項目の提言が採択され、各国政府、国連組織、スポーツ界、NGOら全ての関係者に対して未来に向けたアクションを呼びかけました。

<提言>
このフォーラムは:

1)平和と開発に向けたスポーツを推進するにあたり、オリンピック・ムーブメント、各国政府、国連諸機関、市民社会のパートナーシップを強化するよう呼びかける。

2)全ての関係者に対して、社会の発展と平和構築にとっての有効なツールであるスポーツをより一層活用し、ミレニアム開発目標達成に向けた包括的な取組みにスポーツを取り入れるよう勧告する。

3)国連加盟国に対して、長期的に持続可能でコストのかからないスポーツプログラムを導入していくことを念頭に、草の根活動のシナジーを強化し、コミュニティ支援の充実と社会的資源の有効活用を要請する。

4)各国、特に援助国の政府及び国際組織に対して、スポーツを開発援助(ODA)の対象とするように勧告する。また、国連システムに対して、人間開発指数(HDI)の指標にスポーツあるいは学校体育へのアクセスを加えるよう勧告する。

5)各国政府が質の高い体育授業の導入とスポーツ・フォー・オールの推進により多くの支援を行うこと奨励する。

6)社会開発と平和構築にとって戦略的に重要なパートナーであるビジネス・セクターや国際・地域金融機関とのより緊密な協力関係の必要性を強調する。

7)社会経済の発展におけるスポーツの影響を評価し、モニタリングする共通のツールを増強し、同分野における科学的根拠を増やし、優れた実践を押し進めるためにより多くの学際的研究がなされるよう呼びかける。

8)IF、NOC、その他のスポーツ団体に対して、政府関係機関、民間セクター、一般社会の組織らと協力して、社会の発展と変革のパートナーとしての活動を強めるよう勧告する。

9)持続可能なレガシーを生み出す経済発展を目的として、IFによる世界規模のスポーツ・イベントの開催を奨励する。

10)国連加盟国に対して、IOCと共に、2012年ロンドン・オリンピック・パラリンピック競技会に向けて発効されるオリンピック休戦(Olympic Truce)に協力し、個々であれ集団であれ、この理念に従うよう要請する。また、国連憲章の目的と原則に従って、全ての国際紛争が平和的に解決されるよう努力することを要請する。


フォーラムのプログラム
このフォーラムで採択された提言
ロゲIOC会長の開会スピーチ全文
潘基文事務総長のスピーチ全文

Sport for Peace and Development is focus of two-day Forum (IOC)
Sport for Peace and Development Forum wraps up in Geneva (IOC)
Forum on Sport for Development and Peace Opens at UN Headquarters in Geneva (UNOSDP)
Sport for Peace and Development Forum wraps up in Geneva (UNOSDP)
  • フォーラム1日目。ペスカンテIOC副会長・IR委員会委員長によるスピーチ。

  • 中央左からロゲIOC会長、シュミットIOC委員(ハンガリー大統領)、レムケUNOSDP特別顧問

JAPAN SPORT COUNCIL

大きな地図で見る

〒150-8050
東京都渋谷区神南1-1-1
岸記念体育会館内
TEL: 03-5790-9656
FAX: 03-5790-9657